現在の神棚は江戸時代に伊勢神宮のお札を納めるために生まれたものです。太古の神話に起源を求める考え方もありますが、こちらはお札を納めるためのものではないので、現在の神棚と性格が異なります。また、神棚に神さまが住まわれていると思っていらっしゃる方も多いのですが、神さまの住まいは神社であり、御神体が安置されていない神棚には住まわれることはありません。
いろいろな考え方があると思いますが、神宮司神棚舎は神棚を「神さまの力の宿るお札をまつる場所」と位置づけています。お札に祈りをささげることで、その願いと感謝が神さまに届くと考えています。
神棚は明るく静かな、真下を頻繁に人が通らない所、目線よりは上の位置に置くことが良いとされています。
複数のお札を納める場合は順位があるので注意しましょう。神宮司神棚舎の神棚では下記のイラストを参考にお札を納めて下さい。
朝食の前に榊の水を取り替え、神饌(神さまに召し上がっていただくもの)の、米、塩、水の3品を、正月や月初めには他に酒を供えます。神饌を供えたら、日頃の神恩を感謝し、これからの平穏無事と幸福を祈願します。
参拝の方法は神社と同じで、二拝二拍手一拝が一般的です。また、神さまへ供えた食べ物は、後で「お下がり」としていただきます。
12月中旬頃になると神社では新しいお札を配り始めます。新しいお札をいただくときに古いお札を持参し、神社に納めましょう。
多くの神社では「古札納所」を境内に設けています。お札はいただいた神社に納めるのが望ましいですが、遠方などの理由で困難なときは、近くの神社に納めても差し支えないとされています。